(写真提供：日本特殊農産物振興会 ２０１１)
いることが多い。妖怪のくせに光合成が可能なので、日なたで寝ているのをよく見かける。
瓜科の植物であるダルマウリと形状がよく似ている。本当にウリと間違えられ、調理され
てしまうこともしばしば。味までもがダルマウリとよく似ているため、食べてもまず気付か
ない。煮込むときに小さな呻き声が聞こえるかどうかでのみ判別が可能である。
最近では、体の周りに生えている微小な毛により移動が可能となったウリダルマβも発見
された。移動はしても、やはり他の生物には危害を加えないおとなしい妖怪であることには
変わりなかったようだ。だが例外として、２段以上積まれている物体と対峙すると、急に凶
暴化にしてその物体を倒そうと体当たりすることが実験により分かっている。専門家による
と、彼らは「だるまおとし」を非常に不愉快に感じており、それゆえそのような行動に出る
のだということである。
（『狗羅外先生の妖怪奇伝』より）