パラレルサーキット
その名の通り並列回路を構築するパズル。並列部分には数字の数だけ豆電球を繋ぐ。

ジャンルループ
難度★★☆☆☆


一風変わったループ系のパズルである。
「並列」というアイデアを「回路」を用いて実現してみた。
というよりは、「並列」が出てきた時点で必然的に「回路」は出てくるだろう。

ここで盤面に線を引いていくタイプのパズルについて、
各マスから伸びている線の本数という視点から分類してみよう。

「パラレルサーキット」は、どのマスからも2本、または3本の線が伸びている。
このパズルでは、ルール上並列部分がそれ以上分かれることを禁止しているが、
並列部分がさらに分岐するような構造を持つものもこのタイプに属する。

うちで一番多いのは、どのマスからも2本ずつ線が伸びているタイプである。
このタイプは全てのマスを通る一つまたは複数のループという構造をもつ。
これが、どのマスからも2本、または0本ならば、「全てのマスを通過する」
という条件を持たないパズルになる。

どのマスからも1本ずつ線を伸ばすと、隣り合う2マスをペアにしていく
という構造が生まれる。うちにある「ペア・マーク」が、見た目は分割系であるが
これと同値な構造をもっている。

どのマスからも1本、または2本の線を伸ばすと、端を持ついくつかの線ができる。
この構造は非常に自由度が高いので、通常は端を明らかにしたリンク系であるが、
線を直線やL字などに限定することで、端を明らかにしなくても
問題を成立させることは可能である。

こういったことは普段はあまり気にとめないと思う。
我々は、一目見れば「ループ」とわかるが、ではどのようなものを「ループ」
と呼ぶのか、「ループ」の持つ特徴は何か、こういったことを考えることで逆に、
新しい構造を持つような図形を創造することが可能となってくる。

この考え方は新しいパズルを考案する上で非常に役に立つ。
例えばどのマスからも1本、または3本ずつ線を伸ばしたらどういう構造をもつのか、
その特徴を活かすようなパズルはできないか、といったアプローチが可能である。

久々に良いことを書いた気がする。