良いナンプレとは その2

*** では「良いパズル作家」とは何か。 ここで、含蓄に富む「パズル作家の心得」みたいな話が 始まることを期待したりしてはいけません。 これから説明するのは、もっと非常にシンプルで 誰が聞いてもああそうかという当たり前の話です。 もう一度、先ほどのナンプレにご登場願いましょう。 この問題には複数解がありました。 そこで、これと全く同じヒント配置を用いて、 唯一解の問題を新たに作ってみました。それが次の図です。 さて、ここで再び問いかけることにします。 この二問はどちらが良いナンプレだろうか、と。 ここまでの話をちゃんと理解している人なら答えられるはずです。 そう、どちらが良いとは一概には言えない、というのが正解です。 では、質問を変えましょう。 ・複数解がある問題しか作れない Aさん ・唯一解の問題も作れる Bさん どちらの方がより良い作り手でしょうか。 まあ、複数解がある問題しか作れないというのは、それはそれで凄いので、 厳密には「唯一解である保証がない問題」しか作れないと言うべきでしょう。 ここに出てきたBさんは(敢えて作ろうと思わないだけで) 複数解がある問題も作ろうと思えば作ることができます。 さあ、AさんとBさん、どっちが良い作り手だと思いますか。 このように質問すれば、AさんよりもBさんの方が能力が高い、 即ち「良い作り手」である、と考えるのが自然じゃないでしょうか。 この結論は、あなたがどんな問題を好むかには依存しません。 少なくとも、「唯一解」という性質に着目する限りにおいて BさんはAさんよりも高い問題作成スキルを持っていることに 異論を挟む人はいないはずです。いたら相当なへそ曲がりです。 だってAさんが作れるものはBさんにも作れるわけですから。 この説得力は半端じゃありませんよ。 続く
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 制作 稲葉 直貴

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