誰がやるの?


***

〜カフェテリアにて〜

S「月曜と金曜に新卒研生向けの研究室紹介があるの知ってる?」

N「そんくらい知ってるよ。早く誰がやるのか決めないと。」

S「悪いけど月曜はTAがあって行けないんだ。」

N「そいつは困ったな。じゃあ月曜は僕とJのどっちかがやるから
  金曜の紹介は君がやってよ。」

S「それはちょっと不公平なんじゃないの。」

N「だったらこうしよう、まず僕とJがじゃんけんをして
  負けた方が月曜の研究室紹介を行う。
  勝った方は、君と2:1で勝つような勝負をして
  金曜にどっちがやるか決めれば良い。」

S「そうすると誰もが3分の1の確率でやらずにすむわけか。
  よし、そうしよう。」

〜研究室〜

N「かくかくしかじかというわけだから、
  じゃんけんをしましょう。」

J「それはわかりましたけど、金曜は学校に来れないんですよ。」

N「何だって!?これは面白…いや、困ったことになったぞ。どうしよう。」

S「君が僕達二人のそれぞれと2:1で勝つような勝負をして
  どっちがやるか決めりゃ良いんじゃない?」

N「その場合、僕は9分の4の確率でやらずに済むけど良いの?」

S「期待値は同じになるけど、やっぱりそれはダメだ。」

N「この状況で誰もが公平に3分の2の確率で研究室紹介を行うには
  一体どんな手続きを取れば良いんだろう。」

J「とりあえず『誰がやらないか』だけ決めれば良いんじゃないですか?」

N「なるほど、そいつは良い考えだ。」

S「誰が勝った場合でもそれ以外の二人で研究室紹介を行えるような
  スケジューリングがちょうど一つに定まるのが面白いな。」

N「よし、じゃあここにサイコロが三つあるから出た目の合計が
  一番大きい人がやらずに済むということで。」

結果→N:10、J:12、S:15

J「あと10分。ギリギリで間に合いましたね。」

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 制作 稲葉 直貴