分数の割り算(計算編)

意味編では

6÷(4/3)=9/2

を求めるために、6個の積み木を4/3ずつ積むには
↓のように、とても難しい切り方をしなくてはいけませんでした。



もっと簡単に高さを求める方法はないでしょうか。



さっきは積み木を積むのに6個分を一度に扱いました。
今度はこれを1個ずつ分けて考えてみることにしましょう。

1個の積み木を4/3ずつ積むには
どうすればよいでしょうか。

これは次のように切ればできます。



このときの高さは3/4になります。


では、これを6個分重ねたものを、
さっきの積み方と比べてみましょう。



ピッタリ同じ高さになりました。


左側の高さは3/4の高さが6個分なので、
(3/4)×6=9/2となります。

このような積み方でも、6個を4/3ずつ積んだ高さ、
6÷(4/3)=9/2を求めることができるのです。


もう一度、二つの式を見比べてみましょう。

6個の積み木を4/3ずつ積んだ高さ     6÷(4/3)は、
1個の積み木を4/3ずつ積んだ高さの6倍 (3/4)×6 と同じ。


よく見ると(4/3)と(3/4)がひっくり返ってます。
実は、これが「分数の割り算はひっくり返してかける」ことの正体です。


本当にいつもそうなるのか確かめてみましょう。
1個の積み木を(3/2)ずつ積むと高さはどうなるでしょうか。



高さは(2/3)になりました。ひっくり返っています。



では、(2/3)ずつ積んだ場合はどうでしょうか。



高さは(3/2)になりました。
やっぱりひっくり返っています。


よこに分母と同じ数だけ、たてに分子と同じ数だけ切って
積みかえると必ずそうなるんです。自分で確かめてみてください。



最後におさらいです。

『いくつかの積み木を、ある数ずつ積んだとき、高さがどれだけになるか』

というのが割り算の意味でした。

これは、『積み木一個をある数ずつ積んだときの高さ』を求め、
それに『積み木の数をかける』ことで計算することができます。

このとき、『積み木一個をある数ずつ積んだときの高さ』は
その『ある数』をひっくり返したものです。

だから、分数の割り算はひっくり返してかけることで計算できるのです。


解説編(大人向け)に続く。
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 制作 稲葉 直貴

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